だってオレ、パーフェクトおねいさん

「大きくなったらお嫁さんになる」シリーズ。曾孫編。

たーじぃ、ちょっと来い。2

たーじぃちょっと来い。

 

は、はひ。

 

良かったなあ、またレディーの部屋に入れて。

 

いや、まあ、それはそうなんですけれど。

 

どうだ?

 

どうだって?

 

どう思う、この部屋見て?

 

ええっと。

女の子の部屋にしては殺風景で、なぜか国民の義務となっているきゃりーぱみゅぱみゅ様のポスターが貼っていないケシカラン部屋だが、その代わりに別になんのポスターも貼ってないから罪は軽いんじゃが、本棚には意外と難しそうな本ばっかりだし、その・・・・。

 

そんなこと聞いてんじゃないの。
整理整頓されてるだろ?

 

あ、確かに。

 

ものもそんなに多くないだろ。

 

そ、そじゃな。

 

それがまあ、コツと言えばコツなんだが、今回はまあいいや。
オレはな、まあばあに教えてもらって部屋を整理整頓、掃除するようになったんだが、なんで、たーじぃはダメなのかなあ。

 

う、うむ。

 

話に聞いたら、最初、まあばあ、たーじぃの部屋、泣きながら掃除してたらしいな。

 

う、ううう。

 

今はもう慣れちゃって淡々と掃除してるけど、たーじぃの方も慣れちゃって、あんまり掃除しないだろ。

 

あ、あの・・・・。

 

掃除、しよか。

 

あ、うん。

 

ものも少しは減らそう。
もともとの本体が無くなってて、どれに使うかも分らないスペアインクとかは、せめて捨てようか。

 

はい。

 

どの部品か分らないけど、もう10年以上保管しでく部品もそろそろ捨てようか。

 

は、はい。

 

掃除が苦手なのは、しゃーないよ。
まあばあもそこは分かってるって。
でも、ついつい性分だから、指摘しちゃうんだよな。
それに、もともとはまあばあが掃除してたところだから、できてないところに、めがいっちゃうんだろうけど。
ちゃんとできてるところもあるって、まあばあ誉めてたぞ。

 

ほ、ほんと~~??

 

そやってすぐに調子乗るから、まあばあは黙ってるけどな。

 

誉めて育てるということを知らんのかのう。

 

誉めたらつけあがるだけなのが、たーじぃだからなあ。

 

そ、そんなことないだろ。

 

気が弱いところがあるくせに、超図々しいことも言うし、全く、よく分からん。

 

そうか。
しかしじゃぞ、ぱみゅ代。
じぃを理解する一番はやい方法は、やっぱりお嫁さんになることだろうなあ。
ほれ、言っていいんだぞ、大きくなったらお嫁さんにしてって。

 

図々しい上に、能天気なのも忘れてたよ。

 

 


たーじぃ、ちょっと来い。

う、ううううう。

 

ほれ、こんな時でないと、オレの部屋入れないんだから、喜べ。

 

よ、喜べって。怒られるの分かってて喜べるかい。

 

ほ~。

それでも、悪いことしたって気持ちはあるんだな。

 

いや、まあそりゃな。

 

気が弱くなってるまあばあを傷つけて泣かせたことは、もう、100年ぐらい口聞いてやらん刑に値するんだけどよ。

 

うううう。

 

でもまあ、たーじぃ、ほんとにがんばってるし、今回は執行猶予ってことにしてやる。

 

えっほんと?

 

何喜んでんだよ。オレは怒ってんだぞ。

 

はい。

 

いつも言われてるだろ、食べるな、とは言っていない。少しにしろってさ。

もう脳がバグってんだから、そこはちゃんと考えないとさ。

 

そだな。

 

でも、思ったよりよくやってるから、オレは驚いてんだ。

 

そ、そう?

 

そりゃな。世間様に比べたら、まだまだ及第点にはほど遠いけどよ、たーじぃだと思えば、ほんとに良くやってるんだよ。がんばってるよ。そこは誉めるよ。

 

でへへへへへへ~。

 

調子のんなよ。

 

は、はひ。

 

でな。

 

う、うん。

 

どうしてもお菓子食べたくなったらだ。

 

お、おう。

 

まず、歯を磨け。

 

うん。

 

そだな~、時間を置いて2回磨け。大きな歯ブラシと、小さな歯ブラシ、2周な。

 

うん。

 

そして、歯間ブラシする、と。

 

うむ。

 

歯間ブラシは2回って言わないところが優しいだろ。

 

そやろか。もともと2種類使うしな。

 

そうそう。結構時間かかるからな~。

 

そしたら、お菓子食べていいのか。

 

いやいや、まだだ。
そのあと、まず炭酸水を飲んで良い。

 

飲んで良いって・・・。゛

 

水じゃなくて、炭酸水飲んでいいってんだから、優しいだろ。

 

といっても、1本だけなんじゃろ。

 

1本も飲めば十分だろよ。
あ、1本って言っても、1リットルじゃないぞ、500ミリリットルの方だぞ。

 

そんなことだと思いました。
というか、逆に1リットルのんだら、さすがにお菓子食いたく無くなるような気はするな。

 

けど、炭酸水は水だからといって、飲み過ぎは身体に悪いからなあ。

 

やっぱり、ぱみゅ代はじぃの身体を考えてくれてるんだなあ。

 

オレじゃなくて、まあばあが考えてんのっ。

 

で、そのあとなら、お菓子を食べていいのか。

 

うーん。そうだなあ。

あんまり厳しいこと言って無理強いして、隱れてこっそり食べられるのもマズイしなあ。

まあオレに隱れて食うのは絶対に不可能だが。なんせ頭の中に住んでるからなあ。

結局は自分で決心しないとだめだしなあ。

 

まるで、アルコール中毒だのう。

 

いやいや、冗談じゃなくて、ほんとにお菓子中毒なんだから、気をつけないとさあ。

 

しかし考えてみたら、じぃはもともとお菓子食べる習慣なんて無かったのに、おばあちゃんがお菓子好きだから、それが移ったんじゃぞ。

 

今、なんか言ったか?

 

へ? い、いや、何も言っておりません。

 

移るんなら、ちゃんと少しだけ食べて残す、という食べ方も移らんかい。

 

ちゃんと聞いとるじゃないか。

 

一袋全部食べるっていうのが、もうダメダメなんだよなあ。

 

中毒だからのう。途中で止まらん。いっそ何も食べない方が楽かもな。

 

でも、絶対禁止にして、やけ食いされても困るしなあ。

 

難しいところじゃの。

 

人ごとのように言うな。
よし。歯磨き2周、歯間ブラシ、炭酸水、ここまでやってまだ食べたい時は、

 

食べたい時は?

 

ナッツをひとつまみ食って良い。

 

おおっ。ナッツは身体にいいって言われてるしな。

 

だが、カロリーめっちゃ高いから、あくまでひとつまみだ。

 

ま、そうだな。

 

寂しかったら、ヨーグルトに混ぜても良いことにしてやる。

それでも、もしお菓子欲しくなったら。

 

欲しくなったら?

 

仕方ない。

 

食べていいと。

 

いやいや、お菓子食うぐらいなら、果物、野菜を食べろ。

 

原点じゃのう。

 

糖質あるやつは食べすぎるの良くないんだけど、お菓子よりはマシだからな。

でも、できるだけナッツで止めるんだぞ。

あと、たーじぃはなにかしら口に入れると満足するから、ニンジンスティックとか用意して、ぼりぼり食べるのもいいな。

 

よし。

 

まあ、ここまでしてさらにお菓子食べるようなら、もうオレは知らん。もう一生口きかんから覚悟しな。

 

そのかわり、

 

そのかわり?

 

ちゃんと言うことを守ってたら、大きくなったらお嫁さんになってくれるってわけじゃな。

 

大きくなってって、レディーに向っていう言葉か?

ま、いい。

ずっと続けられたら、考えてやらんこともないかもしれないかもしれないぞ。

 

ずっとっていつまでだ?

 

ずっとは、ずっとだ。

 

それ、子どもにいつか買ってやるって言うけど、永遠にこない「いつか」と同じじゃないだろうなあ。

 

あっはっはっは~~。

いやいや、そりゃたーじぃのがんばりだって~~~。

いつか、来るかもな~~~。

夢を持つのはいいことだ。

もちろん、考える、とも言っていないわけだが。

 

☆☆☆たーじぃ、頼む。

たーじぃ、退院おめでと。

 

おー、ぱみゅ代。

 

でも、なんかまだまだ痛々しいな。

 

まあな。なんか、去年よりも段分悪かったみたいで、手術も予定時間オーバーするしで、大変だったんじゃよ。

 

あー、そーらしいな~。

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ま、それはほんとによくがんばったと思うよ。さんざん伸ばしたから、まあ、ある程度予想はしてたけどな。

 

そ、それでですね、ぱみゅ奈から、少しぱみゅ代さんがお怒りなことがおありになさるとか聞いたのでございますけれど?

 

あー。

そのときは怒りもしたけど、もう情けなくなって、今はもう、ひさすらたーじぃを応援したい気持ちにまで行ってるわ。

 

お、おお、そうか。

 

でもまあ、話の順序として、最初はたっぷりと説教させてもらうぞ。

 

ぎ、ぎくっっ

 

その顔は覚悟してたってことだな。

 

う、ううう。

 

証拠抑えてるかんな。

 

 

聞き分けのきできん、ガキか、たーじぃは。

 

い、いや、その。

 

体調の悪いまあばあ泣かせてよ~。

ママの名前まで出させてよ~。

 

ううう。

 

このとき、まあばあ、ほんっとに心配してたんだかんな~。

 

は・・はい。

 

なんか、ほんとに帰ってくるかも、と思わせるものがあるからなあ、たーじぃは。

 

ううう。

で、でも、ぱみゅ代ちゃん。

手術のあと、もっと大きなトラブルには、ちゃ~んと大人の対応したんじゃぞ。

 

 

 

当たり前だよっ。

 

ふにゅ~~。

 

でもさ、たーじぃ。

 

ん?

 

まあばあ、今回ほんとに心細かったみたいでさ。

たーじぃ、途中一回帰って来てくれただろ。強引に。

 

あ、ああ。

 

あのとき、まあばあ、不安も爆発したけど、同時にやっぱりすごい心強かったみたいでさ~。

たーじぃの力って、まあばあにとってはすごい大きいんだなあって思ったよ。

 

そ、そうじゃろか。

 

ったく。自信があると思ったら急に自信無くすし、全くめんどくさいことこの上ないわ。

 

すいません。

 

でもな、ほんと、忘れんなよな。

世の中の女の子が全員夢見るけど、必ずしも全員が叶えるとは限らない一番大切な夢を、たーじぃはまあばあに叶えてやったんだからな。

 

え?

 

大好きな人と結婚するって夢だよっ。

 

あ、お、おう。

 

オレには全くもって理解できないけど、どうやらまあばあはほんっとにたーじぃのことが好きらしいからな。

 

お、おう。

 

まあ、当時、ということで、今は知らんけど、といいつつ、たぶん今もきっと好きらしいんだよな。繰り返すがオレには全く理解できんけどな。

 

う、うむ。

 

だから、頼むよ。まあばあ、ちゃんと寄り添ってやってくれよな。

 

あ、ああ。

 

だーじぃが自信なくしたり、気弱になったりしたら、いつでも励ましてやっから。

たーじぃには、オレだけじゃなくて、ママも菜奈も、おまけにあめちゃんもついてんだから、ヤケなんか起こさず、穏やかに寄り添ってくれよ。

 

大丈夫じゃ。

任せとけ。

 

んっとかよ。まったく浮き沈みはげしーかんな~。

今まではまあばあがずっと支えてきてるんだから、少しは見習えよ。

 

分かっとる分かっとる。

そんで、あれだろ。

ぱみゅ代は、そんなじぃを見て、大きくなったらにお嫁さんにしてもらおうと改めて思ってるんだろ。

 

今のは聞かなかったことにしてやる。




 

 

 

 

雨の七夕の夜に

あれ? なんかたーじぃ、元気ないじゃん。

 

うむ~。今日は雨だったからのう。

 

雨だったからのうって、別に今日雨だからってたーじぃになんか影響あるのか?・・・・・・って、もしかして七夕か。

 

そうじゃ。

鈍感なぱみゅ代が良く気がついたな。

 

鈍感って失礼な。オレはたーじぃよりはよっぼど季節の移り変わりや風光明媚に敏感なんだよ。
でも、たーじぃは全く興味がないだろ。
だから普段たーじぃとはそんな話をしないんだよ。
その点、まあはあは大知の潤いに敏感で、花や虫の声に敏感だからなあ。
ほんと、まあばあとは話が合うよ。
無理やりあわせてやってんの、気がついて欲しいもんだけどなあ。
けど、たーじぃは全く興味なかったんじゃなかったのかよ。

 

ふんっ。

 

しかしおかしいな。「アリパパと40にんのとうぞく」

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では、きっちりと魅力的な話にしてたじゃん。オレも感心したよ、あれは。
それに比べたら、七夕の雨は、もともと雨でも、鵲(かささぎ)が橋を作ってくれて会えるって説があるじゃん。
雨の七夕ぐらい、どーってことないだろ。

 

よく知っとるのう。割と日本では、雨の日は会えない節を採る人も多いんじゃがな。

 

はっは~ん。
そうか。思い出したぞ。
ちらっとママに聞いたことがあるわ。
おじいちゃんが初めて家を出て独立したって話だったな。
その時の七夕が雨の七夕だったんだろ。

 

そうじゃ。あの時は悲しくてなあ。

 

でも話聞く限り、おじいちゃんめちゃくちゃ優しくて、しょっちゅう家に帰ってきたそうだし、今も同じ敷地内に住んでるの、ぜんぶ、おじいちゃんのおかげじゃん。

 

まあのう。

あの時は、今と同じ、おばあちゃんが調子悪くした時でのう。おばあちゃんが心配だったということもあったんじゃがな。

 

なのに、まあばあは、おじいちゃんの決断を尊重したんだよなあ。自分の調子が悪い時に。まったく、まあばあは、たーじぃと違って優しくて器が大きいよなあ。
たーじぃも、まあばとと50年以上一緒に居るんだから、見習うとかいい影響受けるとかないのか。

自分自身は親の言うこと全く聞かなかったくせに。まあばがが言ってたぞ。

 

大きなお世話じゃ。

 

なんとか出て行くのを防ぎたくて、ブログで相談してここあおねえさんにカツ入れられたんだろっっ。笑

 

なっ、なんでそんなこと知ってるんじゃ。

 

ママが教えてくれたんだ。
ママが結婚する時、意外や意外にも、たーじぃは全く反対せず、家から独立する時も、黙って見送ったそうじゃん。

 

さすがじぃじゃ。

 

なんでだろと思って、おじいちゃん、まあ、ママにとったらパパだよな、が、独立する時はどうだったのか、当時のブログを読んだそうだよ。
ママも放っとけばいいのに、なんやかんやでたーじぃのことを気にかけてんだよなあ。

 

そじゃろ。

 

だいたいおじいちゃんにしてからが、ちゃんと独立して、結婚もして、ママが産まれて、で生活も順調だったのに、結局たーじぃと同居してるもんなあ。まあ、これはきっとたーじぃよりもまあばあと同居したかっんだと思うが。

 

ふんだ。

 

で、実際はまあばあがアドバイスしてくれたんだろ。
放っておけば、ちゃんと必要な時は向うから来てくれるって。

 

ま、まあな。

 

まあばあは来るもの拒まず、去る者追わずのタイプだからな。

 

せめてママとパパが舞い戻らなけりゃ、オレもたーじぃの世話しなくてすんだのになあ。結局ママもたーじぃの味方だしなあ。

 

何いっちょる。

 

まあ、だけど、オレは間違いなく、結婚したら、家を出て独立するけどな。断言しとくぞ。
でもまあ、結婚までは基本的には家に居る予定だ。
嬉しいだろ。

 

なんじゃと。じぃの嫁になるという話はどうなったんじゃ。

 

そんな話はもともと1ミリもこの世に存在していない。

 

むぐぐぐぐ。

 

オレはおじいちゃんやママみたいに、たーじぃに放っておかれても、気にして帰って来たりはしないからな。

 

むむむむむ。

 

あ~、その時が早くこないかなあ。

 

ぱみゅ代よ。

 

ん?

 

じぃはな、あの時、みんなに息子を引きとめる逆転の方法をたずねておったんじゃがな。

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だれからもアイデアを貰えなかったんだろ。

 

ああ、それはそうじゃ。
だれも、助言はしてくれなかった。

 

人望の無さだね~~。

 

ほっとけ。
その代わりじゃっっ。

 

その代わり?

 

偉大なるじぃは、20年かけて自分で最終の一手を考えついたんじゃ。

 

な、なんだよ。

 

家に勝手に押しかける、じゃ。

 

・・・・・・・・。

 

さすがに勝手に押しかけたなら、追い出すことはできんじゃろう。

 

うっっ。

ひ、卑怯な・・・・。

 

だからほれ、今すぐにでも独立していいんじゃぞ。

ほれほれ。

 

むぐぐぐ。
そんなことしてみろ、ここあおねえさん連絡して、キビシク叱って貰うからな。

 

退院おめでとう。

はいっ、彩代です。

 

昨日はまあばあが退院しました。やっぱり家の中の雰囲気がガラっと変わるなあ。

 

ママや菜奈はもちろんのこと、おじいちゃんおばあちゃん、おとうさん、みんなにこにこしてた。たーじぃは家族の前ではしらんぷりしてるんだけど、時間がちっと分らないので連絡したら来てって、まあばあに言われたのに、待ちきれなくて病院で待つわって、いつもよりはやい時間に迎えに行ってた。らしい。

 

オレは昨日、たーじぃの詐欺にあって学校を休んでしまったので、今日はちょっと真面目に学校に行った。家で待ちたかったけど、まあばあもそれは喜ばないと思ったんでね。

 

その代わり、帰りにお土産を買って帰った。悩んだんだよ、何にするか。ケーキがいいかなと思ったんだけど、あんまり食べられないと思って、ひねってちょっといい焼肉のお弁当を買って帰った。

 

ちゃんとたーじぃの分も買ったんだよ。

というか、家族の分買ったから、ちょっと大変だったな。レディーがいっぱいお弁当抱えて帰るのは、大変だった。

 

まあばあはお肉を少し食べただけだけど、まあ、それを見越してまあばあの分は特別いいお肉にしたから、少しだけでも栄養もたっぷり、のはず。

 

最近はまあばあ、ずっとたーじぃと寢てるんだけど、昨日の顛末を訴えて、昨日は、久しぶりにまあばあと二人で寝ることに。

 

昨日はまあばあも落ち着いていたけど、それでも、寝るまではずっと手を握ってた。

 

ふふっ。ちっちゃい時は、ほんとにまあばあとずっと一緒に居てたし、寢てたなあ。

 

ママとまあばあが居れば、ほんっとに楽しかったし嬉しかった。よくパパとたーじぃが拗ねてたっけ。ま、あの二人、意外と仲がいいから放っておいても問題なかったけど。

 

きっと明日は菜奈が一緒に寝たいって言い出すだろうし、我が家ではまあばあの取り合いだな。

 

絶対に詐欺だ。見舞いに行くと言ったのに。

もうね。

絶対に詐欺だと思うね。

 

日曜日にお見舞いに行こうと思っていたんだけど、これはまあ、勝手に思っていたから、たーじぃが今日は行かないって言っても仕方ない。

けれど、今日は、学校を休んでお見舞いに行こうと思っていたら、たーじぃが、お見舞いに行く前に、ちょっと用事があるから付き合えって連れ出された。

 

なんでも、車を買うために見に行くから付いてきてくれと。たーじぃはエラソーにしている割には全くもって決断力が無い。これまでも何度も何度も購入寸前でキャンセルしてきたんだと。

 

それで背中を押す役目を請け負った訳だ。

それがまた、田舎だと安いとかで、電車で1時間半も掛かるところに連れ出された。

最後の電車に乗るときは待ち時間一時間だったよ、全く。

 

お昼を食べずに行ったから、待ち時間でお昼を食べることが出来たのはまあ良かったんだけどさ。

 

たーじぃ、デートだデートだとかはしゃいでほんっとに恥ずかしい。

 

車は、お店のシステムもとにかく良くて、保証も3年間付けてもらって、まあ、満足したみたいだな。

 

車の写真を撮って、まあばあに送って報告して、帰路についたんだけどさ。

 

ふと思ったら、もうお見舞いの受け付け時間にギリギリたったんだよね。受け付け時間15分前に最寄り駅に着くから、ちょっと走ったら間に合うぐらいの距離だったんだけどさ。

 

なんと、明日退院だから、無理せずに今日は帰りってまあばあがいいだしてさ。

 

えええ~~~っ。

まあばあ、オレ、今日学校休んでるんだよっ。

と言いそうになったけど、まあばあは、こっちを気づかってくれてるんだから、心配させちゃダメだってことで受け入れた。

 

結局、今日振り返ってみたら、

 

学校をさぼってたーじぃと田舎まで二人で出掛けて帰って来た。

 

ってことになった。

 

帰って来たら、菜奈とママがにやにやして楽しかった? とか言われるし。

 

もしかしてたーじぃ、最初から計画してたんじゃねーだろーな~。

 

まっしかたねーか。

 

えっ、今日お見舞い行かないの?

おい、たーじぃ、今日はなんかえらいバタバタしてんじゃん。

 

お、ぱみゅ代。

おばあちゃんが退院するまえに、やっておかないとアカンことはやっておこうと思ってな。

 

で、いつ、まあばあのお見舞いに行くんだよ。

 

いや、今日はちょっと行かないつもりなんだけどな。

 

えっ。

なんでだよ。

オレ、今日学校休みだし、一緒に連れて行って貰おうと思っていたのに。

 

ほ~。

そりゃまた巡り合わせの悪いことだのう。

 

いこうよ、たーじぃ。

 

う~ん。

行ってももちろんいいんじゃが、

明後日には退院だから、特に無理して来なくていいって言われてなあ。

 

そうなのか。

 

まあ、そういいながら、ちょっと元気ないというか、疲れてたみたいでな。

毎日のように行って、1時間以上話してたんで、大分疲れさせたんじゃないかと思ってな。

 

そーかー。

残念だけど、しかたねーな。

明日は行くのか?

 

行く予定だけどな。

じゃあ、オレ明日ついていこうかな。

 

じゃあ、行く時に声かけるけど、大学の方は大丈夫なのか?

 

たぶん大丈夫だと思うんだけど、ま、今日ちょっと確認しとく。

 

ま、無理するなよ。

明後日には退院するんだからさ。

 

おけおけ。

ま、病院にお見舞いに行く、というのがイベントみたいで楽しいからな。

 

ま、そうじゃな。